2010年01月16日

定款の作成

会社設立の手続きの中で、最大の作業は定款の作成になると思います。
定款は会社の憲法とも言えるものです。
定款の作成は一定のルールに沿ったものでないと、公証人役場で認証が受けられません。
会社設立の手続きはたくさんありますので、何度も足を運ぶことのないよう、認証を一度で受けられるために、慎重に作成しましょう。

会社設立の一番最初の段階で決めるべきことは、会社の商号、事業目的、本店所在地、決算期、役員と監査役などです。
これらは定款の中に盛り込みますので、とても重要です。

定款に記載する事項は3種類あります。

1.絶対的記載事項
必ず記載しなければならない事項です。
記載しなければ、定款自体が無効です。
商号、本店、目的などの事項です。

2.相対的記載事項
必ず記載しなければならない事項ではありませんが、記載しないと規定としての効力が無いことになります。
現物出資や株式の譲渡制限などの規定事項です。
もし、これらの規定があるのであれば、必ず盛り込んでおきましょう。

3.任意的記載事項
記載してもしなくてもよい事項です。
任意的記載事項はだいたい決まっています。
決算期や役員に関する事項です。

定款に使用する用紙はA4サイズかB4サイズの上質紙で、それを2つ折りにします。
作成する部数は同じものを3通作成します。
1つは公証人役場の保管用として、1つは会社保存用の原本として、もう1つは登記所提出用謄本としてです。
定款には必ず個人の実印を使用し、発起人全員が実印を押印します。
定款の綴り方はホチキス留めと袋とじの2種類です。
ホチキス留めの定款には、全ページのとじ目に契印を押印します。
袋とじの定款には、背の部分と裏表紙の境目に契印を押印します。

定款に修正を入れる場合には、訂正箇所のところを二重線で消し、その上に正しい文字を記入します。
修正液や修正ペンは使ってはいけません。
また、最終ページに発起人の実印を用いて訂正印を押し、訂正内容を記入します。

定款を作成したら、設立登記申請をする法務局に所属する公証人役場に行って、認証を受けます。
定款以外に必要なものは、発起人全員の個人の印鑑証明書を1通ずつ、収入印紙4万円(電子定款には必要ありません)、認証手数料5万円、謄本手数料(定款一枚につき250円)、などです。
代理人に依頼する場合は、委任状が要ります。



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